Lounyロウニ村も何度も訪れた都市の一つです。
初めて訪れた時は、まだ日系企業は一社も進出していない時代で、アジア人と言えば中国やベトナムから出稼ぎに来た人々くらいでした。非常にアジア人に対してネガティブなイメージを抱いているようで、非常に悲しい思いをした事を覚えています。
その後日系企業が数社進出し、幸いな事に日本人赴任者も同村に住む人が多く彼らのお陰でイメージ向上となり、以後嫌な思いをしなくなりました。
<村概略>
ウースティー県ロウニ郡の中心都市である同村は、プラハからドイツへ向かう街道の宿場町として栄えた同村は、1115年に初めて文献に登場します。
13世紀にオタカル2世により王の都市と指定されます。
フス戦争の際は、Plzeňピルゼン市 、クラトビ村、ジャテツ村、Slanýスラニー村と共にフス派5都市同盟を組みカトリック勢力と対抗します。
30年戦争で数度村は軍隊に占拠され疲弊します。またナポレオン戦争の時代は反ナポレオン派の拠点となったことも有ります。
村名の由来は諸説ありますが月を意味するLunaルナによるとの説が有力で、村の旗にもデザインされています。
<主な見所>
◎inundační most 氾濫橋
川から少しはなれた陸の上に架かる珍しい橋です。
この橋は全長272㍍、40アーチで構成されています。
その昔、たびたび洪水で道路が寸断され人々の生活が脅かされていたそうです。
そこで村の生命線を守るために1814年から1816年に架けて橋が建設されました。
◎barokní špitál バロック病院
今は無い聖アンナ教会の付属施設として1481年に最初の病院が建設されます。1517年に火事と成り、30年戦争で痛めつけられた同建物は1692年から1698年にかけ再建され現在の姿と成ります。
この病院は19世紀まで現役で利用されていましたが、1945年以降は村の銭湯として使われていました。
ビロード革命以後民間に払い下げられは現在ホテル・レストランとして利用されています。
このホテル・レストランは日本人贔屓で入店すると日本語で挨拶してくれます。
また日本語メニューもあります。但し、挨拶程度で日本語を話せる従業員はいません。
ウエートレスのヤナさんまだ元気で働いているかな~っ!彼氏いるけど可愛かった。
ごっつい体格したウエイターのバーツアフさん通称バシェクが一番日本贔屓で、、、あっ、申し訳御座いません、つい独り言を書いてしまいました。
◎městské hradby要塞
15世紀後半に建設された村を守る要塞です。
村の歴史を見守って来た今も残るŽatecká bránaジャテツ門は、現在でも西側から旧市街地に入る為にくぐらなければならない現役の門です。
◎OBLASTNÍ MUZEUM V LOUNECHロウニ地域博物館
フス戦争時代を中心に地域の歴史を紹介する博物館です。
◎kostel sv. Mikuláše聖ミクラーシュ教会
同村のシンボル的建物です。
1332年この場所に最初の教会が建てられますが、直ぐに焼失します。1347年に再建されますが、再度焼失します。1517年に再建され現在の姿ゴシック様式となります。1885年から1902年に架けてと1992年大修復工事を行い現在に至ります。
1994年には国宝に指定されます。
Interiér chrámu 教会内部
Panorama z věže 尖塔からの眺め
Výhled z věže chrámu 教会外観
◎Mírové náměstí ミール広場
村一番の繁華街です。
YouTubeで見つけたクリスマス・ツリー点火祭の模様です。
Vánoční strom Louny 2007
◎Na Hradbách Louny ナ・フラドバーフ・ロウニ(レストラン・ホテル)
外見は普通のレストラン・ホテルですがメニューを見ていただくとお判りのように、日本食を提供しています。
この地域に進出した日系企業の行いが良かったお陰でしょうか?
このレストラン・ホテルのオーナーは日本好きとなり、とうとう日本食を提供するまでになりました。
オーナーにどうやって日本食を覚えたのかと尋ねると、日本人赴任者数名が厨房にたち自ら料理を教えてくれたとの事でした。
その後、和包丁を厨房から持って来たので何事かと思うと”この包丁は○○会社の××さんから貰った。”と自慢げでした。
洋風レストランに不釣り合いな酒樽が飾られていますが、この樽もオーナーのお気に入りです。
このホテルに泊まった事が何回かあります。オーナーは私の為に一番高い部屋を提供してくれました。それも無料で。
日本が大好きなチェコ人は、チェコが大好きな日本人を粗末に出来ないとお金は取ってくれませんでした。
◎Pivo Louny ロウニ・ビール
ロウニで飲まれるビールは当然ご当地ビールである『Pivo Louny ロウニ・ビール』です。
このビールは同村の酒店で買えますし、レストランで注文できます。
<追記>
この村は日本人観光の聖地にしたいくらいです。
今回ご紹介しませんが、村で一番高級なHotel Unionホテル・ユニオンも日本贔屓です。
現在は解りませんが私がしょっちゅう訪れていた2004年から2007年当時は、同村進出日系企業の良い行いのお陰でしょうか?
村を歩くと知らない人からまで挨拶されます。
或る時、チェコ語で道を尋ねると”チェコ語が解るのか!””○○さんに挨拶したいから通訳お願い”と言われ驚いた事が有ります。
知らない日本人なので気が引けて通訳はお断りしましたが、日系企業に勤めていない地元民までもがこのような感じで非常に感激しました。
因みにその○○さんはゴミを出すときに、ゴミ収集所を掃除して帰るそうで、そのお礼をしたかったそうです。
<リンク>
・ロウニ村役場
・barokní špitál バロック病院
・OBLASTNÍ MUZEUM V LOUNECHロウニ地域博物館
・Na Hradbách Louny ナ・フラドバーフ・ロウニ(レストラン・ホテル)
・Pivo Louny ロウニ・ビール
<旅のヒント>
Praha,,ÚAN Florencプラハ・フローレンツ・バスターミナル、Praha,,Dejvickáプラハ・デイビツカバス停から直通バスが運行されています。所要時間片道約1時間17分。
ビールへの旅 オーストリア/チェコ/ドイツ・バイエルン [本]
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<更新暦>
2009年9月22日、第一編集終了。
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